扇ヶ鼻夕駆け

 霧氷と満月を求めて年次休暇を取り冬のくじゅうへ向かう。11日に仕事を終え相棒と基山PAで合流し22時頃九重ヒュッテに到着。温泉で体を温めた後、仮眠する。2時30分に起床し空を確認すると星は見えないし三俣山の姿も確認できない。このため朝駆けを諦め夕駆けに切り替えることにする。ここで朝まで再度眠りに付く。

 6時に起床し三俣山を眺めると山頂付近はガスに覆われているため、朝駆けしなくて良かったと安堵する。昼前までゆったり時間を過ごし、昼食後、牧ノ戸登山口に車を走らせる。九重ヒュッテを出る前に三俣山を見るとガスは取れうっすらと霧氷が確認できるため、夕方まで霧氷が残ってくれることを祈る。

 12時40分に登山開始。気温は8℃で陽が射している。冬らしくない登山道をゆっくり足を進める。

 沓掛山山頂に着き久住山方面を見ると霧氷を確認出来ない。ブロッコリーの丘手前で下山中の女性に霧氷の確認をすると中岳・天狗ヶ城には全く無かったと聞きガッカリする。とりあえず久住山に向かうことにする。扇ヶ鼻分岐手前に近づくと北斜面に霧氷が確認出来るため一安心。西千里ヶ浜を過ぎ久住分れに着くと西風が強い。何とか急登を登りきると台風並みの風が襲ってくる。久住山山頂で記念撮影を行ない、廻りの山頂を見渡すと何処にも霧氷は見当たらない。早々に久住山を後にして唯一霧氷を確認出来た扇ヶ鼻に向かう。日の入りの時刻を気にしながら人影のない登山道を扇ヶ鼻分岐まで戻るとハッキリと霧氷が見える。何とか此処だけ霧氷が残っていてくれた。くじゅうの神様に感謝!!霧氷のポイントに着くと日が扇ヶ鼻山頂に沈みかけている。慌ててカメラを取り出し霧氷と日の入りを写真に収めることが出来た。これから日の入りまで夢中でシャッターを切る。一息ついて霧氷が期待出来ない扇ヶ鼻山頂に着くと丁度日の入り後で日の入りを拝むことが出来なかった。

 山頂で防寒対策をしながら軽食を摂っていると星生崎左側にオレンジ色の満月が昇ってきたため、慌てて霧氷がある北斜面に戻る。霧氷の場所に戻り気温マイナス5℃の中、強風に耐えながら暫く撮影を楽しみ扇ヶ鼻を後にした。

 今回感じたことは何故標高が低い扇ヶ鼻北斜面にだけ霧氷があったのか…ここは風の通り道でもあるしミヤマキリシマの咲く時期も遅いため冷え込む場所だとつくづく実感した。