天狗ケ城朝駆け

 

 6日のリベンジで天狗ケ城へ朝駆けを計画する。凍り付いた御池と天の川のコラボ撮影は今回が今年のラストチャンスになる。

 

 天気予報と雨雲の流れが良くないが登ってみないと分からないのが朝駆けの楽しさでもある。

 1時30分に牧ノ戸登山口をスタート。空を見上げると星は見えないが期待を込めて天狗ケ城を目指す。

 沓掛山の肩に入ると気温が6℃と高いためか登山道が田んぼ状態になっていて歩き辛い。これも冬の終わりを告げている証拠だ。

 

 西千里ヶ浜に入っても空の状態は変わらず星が見えない。星生崎下に着くと久住町の明かりが見えて何とか星空になってくれと祈りながら歩く。久住山避難小屋をスルーし第一目的地の御池に足を進める。

 御池に着いて東の空を見上げると薄いガスがかかり星が見えない。とりあえず防寒対策をして撮影準備を行ないガスが切れるのを待っていると暫くして真上に星が見えてきたため東の空が開けることを願う。そうするうちに期待どおり完全ではないが東の空に星が見えだしてきた。やはり朝駆けはしてみないと分からないと喜びながらシャッターを切る。

 御池の淵から天狗ケ城へ向けカメラと三脚を抱えて撮影をしながら山頂を目指す。中腹からの撮影を終え山頂に到着し空を見上げるといつも間にか星空は消え灰色の空に変わっている。山頂に人影は無く日の出が見れることを願いながら孤独の時間が過ぎてゆく。

 日の出時刻になっても東の空のガスは切れない。諦めかけて下山しようと思っていたところ中岳上空に太陽が薄く現れた。時間にして1~2分の出来事で瞬く間に太陽はガスの中に消えていった。

 やはりくじゅうの神様は私を見捨てなかったと心から感謝し山頂を後にした。